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手仕事デザイナー パニラ・フィスカーさんのおすすめ『EAT & KNIT』

photo, text:Pernille Fisker, Illustration: pan-to-tamanegi

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パニラさんのおすすめの本について聞かせてください。

『EAT & KNIT(イート&ニット)- Cosy Knits & Cheerful Dishes from Isager & Camillo´s kitchen』(Marianne Isager & Jørgen Smidstrup, Camillo’s Kitchen著、LOWER EAST PRESS & ISAGER刊、2020年)

編み物作家のマリアンネ・イサガーさんと料理シェフのヨーン・スミデストロップさんが共著の編み物と料理を融合させた斬新な本です。果物と野菜の中から一つの食材が選ばれ、その食材にちなんだ編み物と料理のそれぞれのレシピが紹介されています。この本には、美しい編み物の編み方が8作品、おいしい料理レシピが15作品が収録されています。

『EAT & KNIT(イート&ニット)- Cosy Knits & Cheerful Dishes from Isager & Camillo´s kitchen』

Q

この本のどんなところが心に残ったのでしょうか。

編み物と料理の組み合わせ、そして、果物と野菜をテーマにしていることが印象的です。たとえばイサガーさんがビーツをテーマに考えた時には、ビーツの鮮やかな赤紫の色や、その独特な表面を覆う皮の触感が、ニット作品に見事に反映されているのです。これは、これまでにないイサガーさんのクリエイティブな部分が垣間見れる瞬間と言えます。

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現在のお仕事・ご活動、ものづくりにはどう繋がっていますか。

「自分以外のデザイナーが作品を生み出すためにどのような仕事をしているかがわかる」という部分に興味を覚えます。作品へのインスピレーションがとても顕著に伺え、おもしろいと思いました。
たとえば、しましま編みニットの本など、私がデザインを考案する時は、読者やユーザーの方が私の感性を受け止めて、何か感じ取ってもらえたらといつも思っています。

Q

最後に、手芸・手仕事・ものづくりの魅力はなんだと思いますか。

手仕事の魅力は、何よりも「自分で創造する」ことだと思います。それは、時間と忍耐を要します。たとえばセーターを編むことは時間がかかります。しかし、それは、瞑想的でマインドフルネスな時間なのです。また仲間と知識や経験を共有しやすいことは喜びにつながります。そして、制作したものは唯一無二で個性的なのです。手仕事のようなゆっくりしたテンポで進むクリエイティブな仕事は、癒しであるとともに、サステナブルな世界への貢献なのです。

PROFILE

パニラ・フィスカー Pernille Fisker

私のデザインによって読者の心に喜びと美しさが残ることを願っています。 デザインには機能を持ち合わせ、何かに使えること、使いたくなることがとても重要で意義あるものだと思っています。できるだけ少ない材料で、無駄なくアップサイクルすることを心がけています。「ビーズマジック」という企業を経営しており、特別なモチーフやアイロン技術を使った作品を発表しています。これまでになかった方法でアイロンビーズという素材を扱っています。

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