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ZINEから始めよう! 手芸ZINEプロジェクト ~ Vol.5 手芸ZINEワークショップ報告2

ミグラテールは、書籍編集や刺繍CAFEを運営している矢崎順子さんとともに「手芸ZINEプロジェクト」を立ち上げ、そのプロジェクトの展開や様子を伝えています。今回はその5回目。5人の作家さんの手芸ZINE作りの成果を発表していただきました。
photo & text: Junko Yazaki

「手芸ZINEを作ってみよう!」ワークショップを開催

前回に続き、手芸ZINE作りのワークショップで完成したZINEの発表です。昨年夏の1期目からワークショップは快調に続いています。現在4期目のワークショップまで進み、合計29名の方にご参加頂きました。今回は、2期目に参加した5名が新たに創作した手芸ZINEをご紹介します。

このワークショップではZINE作りが気軽に取り組めるように、全員がA4サイズの紙を1枚使って、好きな紙の折り方によって制作してもらいます。サイズとしては小さなZINEですが、自由なアイデアが詰まった楽しい手芸ZINEがたくさん完成しました。

参加者の皆さんの手芸ZINEを発表します!

「お散歩星人」
kawa-note 川上晶さん

https://www.instagram.com/kawa_note/

ワークショップでは、A4の紙を1枚使うという共通のお題があります。紙の中央に切り込みを入れて作る8ページの折本は、小さな本のようになるのでワークショップでもよく選ばれる紙の使い方です。

kawa-noteさんは、折本の形に自由で柔らかいアイデアをプラスして、参加者全員に驚き! をもたらすZINEを作ってくれました。そのアイデアは、中面のページの角をスカラップのように切り取ること。そして、本を開いた状態で活用するというアイデアも! お店や部屋などで作品をディスプレイするための土台として手芸ZINEを使おうという考えなのです。この作品を見なければ、この先ずっと思い付かないだろうこのアイデア。創作の可能性が無限にあることを教えてくれました!(矢崎)

1 ワークショップでどんな手芸ZINEが完成しましたか。
私は、自分の名刺代わりにもなる作品の台紙にしました。ZINEを理解すればするほどに欲が出てしまいましたが、自分を表現することが出来たと思います。。


2 この手芸ZINEの活用方法は?
主に作品用の紹介や作品台紙、名刺のような役割になります。

3 完成した手芸ZINEで気に入っているところ、工夫したところは?
作品自体と融合することで、ZINEの表現の幅が広がってくれたら面白いと思いました。ZINE自体のラフさや、楽しさ、自由な感じを出したかった。


4 ZINEを作る過程で難しかったところは?
ZINEを知れば知るほどに、自由がゆえのまとめる力や、やりたいことへの完成度の落としどころが難しかったです。あとは、紙の使い方をいろいろ試してみました。紙1枚でかなり可能性があることがわかりました。

<手芸ZINE information>
title お散歩星人
zinester kawa-note 川上晶
size 100mm×75mm
page 6ページ
print 自宅プリンター
paper 和紙
design Canva、Curve

INFORMATION

kawa-note

ファッション小物メーカー、テキスタイル商品企画、シューズメーカーなどを経て、不思議な形と色をテーマにしたテキスタイルデザインやアクセサリーなどを作る装飾小物作家として活躍。小さな花や虫、透明な世界と不思議な形に魅せらて虫を描いたり、縫ったり、固めたり、ぶら下げたりする自由なひと。

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「ココロのままに紡いでいくよ」
~紙詩繍~ kaori.hさん

https://www.instagram.com/kaori.h_paperart_poem/

名刺代わりに手渡すための手芸ZINEを作りたいとkaori.hさんの制作が始まりました。そして完成したものは、名刺と呼ぶには贅沢すぎるほどの、1点ものの作品のような手芸ZINEの誕生です。紙刺繍ならではの手触りやボリューム感。紙と刺繍のテクスチャーの魅力とkaori.hさんのことばが組み合わさった特別な世界が、表紙を開くとあらわれます。これを受け取れた人の気持ちを想像するだけで、ワクワクするZINEが完成しました。(矢崎)

1 ワークショップでどんな手芸ZINEが完成しましたか。
紙詩繍という自分の世界観を知ってもらうためのサンプルのようなZINEになったと思います。

2 この手芸ZINEの活用方法は?
私の世界観や作品を知ってもらうきっかけになればと思います。

3 完成した手芸ZINEで気に入っているところ、工夫したところは?
ZINEは、紙刺繍と同じく紙を使うので、1つの作品のようなZINEにしようと考えました。1つ1つ手作りでは量産できないので、刺繍をスキャンしてコピーした部分と、1冊1冊刺繍する部分を設けました。紙を切り貼りして、中に詩も添えました。見る人がワクワクしてもらえたら嬉しいです。

4 ZINEを作る過程で難しかったところは?
Canvaを初めて使用したので、慣れるまでは大変でしたが、慣れるととても便利でした。また、A4という枠の中で表現するには、最初に焦点を絞る必要があるので、作成前の構成が大事だと感じました。

<手芸ZINE information>
title ココロのままに紡いでいくよ
zinester ~紙詩繍~ kaori.h
size 148mm×105mm
page 4ページ
print 自宅プリンター
paper 上質紙、コピー用紙
design Canva

INFORMATION

~紙詩繍~ kaori.h

Paper art with thread and poem
紙と糸と言葉で自分の世界を紡ぎます

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「てねふろる ニャンドゥティの入り口?」
鴇田ゆかりさん

https://www.instagram.com/ibise_field/

ニャンドゥティ作家、講師として活動している鴇田さん。これまでの経験で感じてきたことがぎゅっとつまった手芸ZINEが生まれました。ニャンドゥティの原点にあたるテネリフェというレースの手法に着目し、新たな楽しみ方を提案されています。そして、この楽しみ方を実現するためのお道具はどう調達したら良いか?自作でどう作るか? についての自由研究のような試行錯誤の報告がとっても興味深かったです。ワークショップ中は、ZINEを形にするまでの制作話が興味深く、試行錯誤の結果、「テネフロル」というオリジナル手芸を形にすることまでたどり着いた! のです。この手芸ZINEを活用したワークショップ活動が花開くことが楽しみです。(矢崎)

1 ワークショップでどんな手芸ZINEが完成しましたか。
ニャンドゥティの原点「テネリフェレース」の作り方を元に、毛糸を使用した、誰でも簡単に作れるモチーフが「テネフロル」として形になるまでの過程を紹介するものを作成しました。

2 この手芸ZINEの活用方法は?
今後、作成過程のリーフレットを作り、ワークショップを開催したいと思っています。

3 完成した手芸ZINEで気に入っているところ、工夫したところは?
「まずは、読んでみたいと思わせるには」ということを念頭に置きました。ごく簡単な手芸の提案ですが、伝えたいことが無理なく簡潔に伝わるようにを特に考えました。



4 ZINEを作る過程で難しかったところは?
ワークショップにお誘いいただきましたが、ZINEとは何なのかよくわからないまま「何かが形になったら楽しいんじゃないか?」という興味だけで参加しました。元々どうするのか明確ではなかったため、3回のワークショップのうち2回までは他の参加者の方とお話しする度に方向性が変わってしまいました。結果、締め切りに間に合わせることが1番大変でした!

<手芸ZINE information>
title てねふろる ニャンドゥティの入り口?
zinester 鴇田ゆかり
size 105mm×74mm
page 8ページ
print コンビニ印刷
paper 普通紙
design Canva

INFORMATION

鴇田ゆかり

2013年、岩谷みえエレナ先生にニャンドゥティを習い始めたことがきっかけで、様々な手工芸に興味が湧くようになりました。2018年からAcademia Mie Elenaのアシスタントを経て認定講師となり、2026年退任。現在はフリーで国立・大宮・吉祥寺でのんびり活動中です。

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「itoamugi」
itoamugi  岡田薫さん

https://www.instagram.com/itoamugi/

こどもの絵や文字を刺繍にした作品を作ったり、ワークショップを開いている岡田薫さん。8ページの折本(8ページ)で、名刺代わりに使うための手芸ZINEを作りました。

世界観を表す写真がまず素敵なのですが、その写真のセレクトや配置の仕方のセンスが光ります。表紙と裏表紙に渡って1枚の写真を大胆に配置した構成や中のページは、ラフの段階から定まっていました。1つ目のZINE作りを進めていたら、創作意欲が高まって、ワークショップの途中ですでに2作目のZINEも完成しました! というメッセージが届いて、とても嬉しかったです。(矢崎)

1 ワークショップでどんな手芸ZINEが完成しましたか。
こどもの絵や刺繍作品の写真をまとめた、小さな手芸ZINEを作りました。手のひらに収まるサイズで、名刺のように手渡せる一冊です。ページをめくると、こどもの描いた線や刺繍のかたちがやさしく伝わるように構成しました。

2 この手芸ZINEの活用方法は?
オーダーでお作りした作品に添えたり、はじめましての方にお渡しする名刺代わりとして使っています。

3 完成した手芸ZINEで気に入っているところ、工夫したところは?
写真が主役になるように、余白や配置を大切にしました。フチなし印刷にして、やわらかく広がるような見え方にしています。また、折り方やサイズも試しながら、手に取ったときに「ちょうどいい」と感じられる形を意識しました。

4 ZINEを作る過程で難しかったところは?
最初は「どんな形にするか」「何を載せるか」で迷いました。作りながら、「自分は何を伝えたいのか」を何度も考え直す時間があり、そこが一番難しかったです。

<手芸ZINE information>
title itoamugi
zinester itoamugi  岡田薫
size 105mm×72mm
page 8ページ
print 自宅プリンター
paper 普通紙
design Canva

INFORMATION

itoamugi

こどもの絵や文字を刺繍にして、飾ったり身につけたりできるかたちにしています。
オーダー制作のほか、「こどもの絵を刺繍する」ワークショップも行っています。

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「みみづの巣 秘密の刺しゅう時間」
榎本みづほさん

https://www.instagram.com/mimizu_ykhm/

履物屋の女将として活躍する傍ら、刺繍やビーズなど、手仕事の時間を大切にしている榎本さん。これまでに作りためた刺繍作品や刺繍教室の課題作品をまとめた「自分のためだけのZINE」が完成しました。 「みみづの巣 秘密の刺しゅう時間」。物語の世界に誘ってくれるようなタイトルのひびきが最高です。みみづの巣と秘密の刺しゅう時間については、1ページ目の冒頭で読むことができて、作者の榎本さんにとっての大切な場所と時間をこっそり教えてもらえる感覚になるのです。自分のためのZINEというテーマ設定を作り出してくれたことも感謝したいところ。ワークショップをきっかけに、ZINE作りが楽しくなって、お店のZINEを不定期に刊行してる! との嬉しい報告もありました。(矢崎)

1 ワークショップでどんな手芸ZINEが完成しましたか。
これまでに刺繍した作品や、刺繍教室の課題をまとめたZineにしました。

2 この手芸ZINEの活用方法は?
自分が作った物を記録に残し、見返せるようにしてます。

3 完成した手芸ZINEで気に入っているところ、工夫したところは?
子どもたちが書いた絵を刺繍したり、学年のオリジナルロゴを刺繍した作品を載せた、最後のページがお気に入りです。

4 ZINEを作る過程で難しかったところは?
小さな?スペースの中で、どの作品をどのように表現するのか、見せ方が難しかったです。

<手芸ZINE information>
title みみづの巣 秘密の刺しゅう時間
zinester 榎本みづほ
size 105mm×72mm
page 8ページ
print 105mm×72mm
paper 普通紙
design POPKIT

INFORMATION

榎本みづほ MIZUHO  ENOMOTO

東京品川の履物店に嫁ぎ、女将として日々店に立つ
その一方で自分の時間で、刺繍をする
時々、刺繍した物を花緒に仕立てることもある

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11月に手芸ZINEを楽しむイベント開催します

<11/28 手芸ZINEの小さな展示会>
11月28日(土)12:30~14:30
会場 自由学園明日館  小教室ドマーニ
豊島区西池袋2-31-3

◇入場無料
◇事前予約制
お越しになる方は事前に時間帯を記載してメールかインスタDMでお知らせください。
(1)12:30~13:30
(2)13:30~14:30
infoartistin@gmail.com
◇手芸ZINEを楽しむワークショップも同時開催

◇主催 手芸ZINEプロジェクト
https://www.instagram.com/shugeizine/


昨年からスタートした「手芸ZINEを作ってみよう!」ワークショップ。今回ご紹介したのは2期目のものですが、この後にも3期目、4期目と続き、たくさんの手芸ZINEが誕生しています。
販売をするものもあれば、名刺代わりに配布するもの、自分のためだけに作ったものなど、一般的な書籍や小部数の印刷物よりもさらに希少な存在です。そんな手芸ZINEを実際に見てもらえる小さな展示会を開きます。
自分でも作ってみたい! 人はもちろん、手芸が大好きな人は誰でもぜひ遊びに来てください。テーマにしたZINEを手に取って楽しみたい方など、お待ちしています。

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PROFILE

矢崎順子 Junko Yazaki

針と糸でつくる楽しさを伝え、創作意欲を満たす場づくりをしたいと活動を行う。女子美術大学附属高校から慶應義塾大学環境情報学部へ。卒業後はギャラリーの企画を経て、ワークショップ企画、書籍の編集、執筆を手がける。2006年からartist  inという名前で、カフェで手芸を楽しむ「刺繍CAFE」を始める。「世界のかわいい刺繍」、「世界のかわいいレース」など手仕事を紹介する本のほか、「さくさく進む大きなマス目でクロスステッチ」など実用的な本の編集も多数。現在は、吉祥寺のアトリエを拠点に新しいワークショップの企画に取り組んでいる。

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