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ZINEから始めよう! 手芸ZINEプロジェクト ~ Vol.3 手芸ZINEを作ってみよう

手芸ZINEプロジェクト、今回はその3回目! 昨今よく耳にするZINEという言葉、皆さんはどのくらいご存じですか? 出版物ではあるけれど、出版社を通じて作る商業出版とは異なり、個人でも作れてしまう自由度の高い出版物、それがZINEです。ZINEという存在は、作家活動をしている皆さんを応援する上で、自信の作品の世界観を伝える方法の1つとして、面白いアイテムではないかと考えています。そこで、ミグラテールは、書籍編集や刺繍CAFEを運営している矢崎順子さんとともに、「手芸ZINEプロジェクト」を立ち上げ、そのプロジェクトの展開や様子を伝えていくことにしました。 今回は、いよいよその実践編。手芸ZINE作りの入門編ワークショップが始まります。
photo & text: Junko Yazaki

手芸ZINEを作るワークショップ

手芸をテーマにしたZINEが増えたら、手芸の楽しみはもっと広がるのでは? という想像をきっかけに始まった手芸ZINEプロジェクト。まず始めたのは、手芸ZINE作りの入門編ワークショップです。
テーマ、形、印刷方法、そして値段をつけて販売するか無料で配布するかまで、どこまでも自由なところががZINEの魅力。ただ、いざZINEを作ろう! と考え始めると、自由すぎるがゆえに選択肢が広がりすぎて立ち止まってしまう。自由なことが最大の魅力である反面、創作の点ではハードルが高く感じる面も否めません。

身近な材料、方法を使って手軽に作るというZINEの特徴を体験できるようにと、ワークショップでは誰もが気軽に参加しやすいお題を設定することにしました。A4サイズという一般的な紙を1枚だけ使い、その紙をどう折るか切り取るかは自由に小さなZINEを作ってもらいます。
内容は、手芸作家として活動をする人が考えやすいように2つのお題を提案。1つは、自分の作品集になるようなもの。もう1つは、オリジナル作品の作り方を含んだ実用的なもの。これらのお題を設定して、3回のワークショップを2カ月の間で3回のワークショップを開催し、最終回には完成するようなワークショップを考えました。

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どんなワークショップなのか?

ワークショップ1回目
手芸ZINEがどんなものなのか、どうやって作るのか。基本的な説明をします。手芸本との比較からその特徴や制作のプロセスを説明する内容です。1回めが終わってから、参加者は手芸ZINEのアイデアを考え始めます。
ワークショップ2回目
それぞれの手芸ZINEのアイデアを発表。ひとりずつどんな手芸ZINEを作りたいのか、活用方法などについて話をしてもらいます。2回めのアイデアについて、私から感想とアドバイスを伝えます。あとはそれぞれで制作を進めてもらいます。
ワークショップ3回目
完成した手芸ZINEの発表会です。

それぞれが自由に考えて創作する

作り方の説明は、基本的な方法を提案する程度です。パソコンやスマホを使ってレイアウトする方法だけではなく、カラーコピーや写真を切り貼りしてアナログ的にレイアウトするのでも構いません。それぞれが取り組みやすい方法を選んでもらい、その計画について個別にアドバイスをする形で進めました。

これまでに私が開催してきたワークショップは、刺繍の基本のステッチやお題の作品と同じものを作るタイプの内容でした。色や材料選びで、参加者の個性が出るようなワークショップにする工夫はしてきましたが、今回のZINE作りほどゴールの作品が自由なワークショップは初めてです。参加する人の創作意欲や技術、センスに全面的に頼り、主体的にZINEを作ってもらいます。

昨年夏の8~9月に初めてのワークショップを開催しました。初回は、知人や友人の中から魅力的な手芸ZINEを作ってもらえると思える方々に声をかけてメンバーを集めました。ワークショップが始まる前には、私を含めて全員がどんな結末のワークショップになるかわからない不安があったと思います。ですが、全3回のワークショップを終えてみると、ワークショップの自由さが良い作用を生み出しました。

1回目の手芸ZINEワークショップには上記の8人に参加をいただきました。

ワークショップ参加の感想

参加された方の中から、今回は3人の方に参加の感想を聞くことができました。

さぎりえさん(編み物)
ワークショップは全3回。1回目のZINEの話を聞いて、無限大に広がる表現の自由を感じました。自由がゆえに、どこにスポットライトを当てるかとても考えました。今回できたZINEは、私が活動している中でいつも軸にある「たのしいと思うことをやる」が表現できたのかなと思っています。
参加された皆さんの作品も、自分の表現で発信されていて、刺激的でとても楽しい完成発表会でした。そしてZINEについてもっと知りたくなりました! その歴史とか背景とかに特に興味が湧きました。自由に発信できるZINEは、やりたいことや思ったことを好きな形で発信していく手段の1つだと思います。

三浦敦子さん(絵画、ジュエリー)
ZINE作りが今後の作品や世界観づくりに繋がっている感覚がありました。SNSは今まで気楽に投稿していましたが、ZINEは紙にすることでより「何を伝えたいか?」と考えるきっかけになりました。ページ数が限られていたというのもありますが、取捨選択することで本当に伝えたいものがクリアになっていくのは参加前には考えてもいなかったです。あとは「みんなで作るのは面白い」なぁと。ひとりでウンウン悩みながら日々作っているので、ものづくりが好きな人との交流は楽しかったです。素敵な時間をありがとうございました!

潮絵里子さん(パッチワーク)
つくる作業は楽しかったです。ページものにしたので、それぞれの1ページのデザインと内容、読みものとしてのページの流れや展開、テキストとしてのわかりやすさなど、考えることはたくさんあるなと思いました。手にとってワクワクするようなZINEを目指したいです。
みなさんのZINEは、それぞれ個性が出ていて面白かったです。自分では思いつかなかったアイデアがたくさんあり、とても刺激的でした。そして皆さんのつくっているものは違っていても、こうしてご縁がつながって情報を交換できる場は、とても貴重だと思いました。自分の制作活動を振り返り、これからを考える良いきっかけになりました。

プロセスを共有する楽しさ

企画した私にとっては、新しいワークショップの扉が開いたような体験でした。
例えば、タイトル、文章量など言葉のアドバイスから、内容の構成やレイアウトの提案など。これまで書籍の編集をしてきた経験を活かしたアドバイスを、作品が形になっていくタイミングで伝えます。ほんの少しのアドバイスでも、めきめきと作品がブラッシュアップされていく参加者もいました。そして、2回め、3回めのワークショップを通じて、アイデアが形になっていくプロセスを参加者全員で共有することが何よりも刺激あふれる経験になったのです。
創作の形や方法、悩みも含めて、さまざまな話を聞きながら最終的に完成する形を見ることができる。同じものをつくることがゴールの、いつものワークショップでは得られない、自由な創作を共有する楽しみをたくさん見つけることができました。

手芸ZINEを作ってみよう!
入門編ワークショップ参加者募集

4月~5月にワークショップを開催します。内容は今回ご紹介したものと同じです。
3回ともzoomで参加も可能です。さまざまな手芸の表現、テーマを持ってる方のご参加お待ちしています。

手芸ZINEを作ってみよう! 入門編ワークショップ
第1回 4月18日(土) zoom開催
第2回 5月9日(土)  zoomまたはリアル参加
第3回 5月30日(土) zoomまたはリアル参加
午前10時~12時

◇進行、教える人
矢崎順子

◇定員 8名
Zoom参加とリアル参加の混合で開催
会場 artist inアトリエ(吉祥寺)

◇対象
全3回参加できる方 
作家活動をしている方
手芸をテーマに活動している方

◇参加希望の方、内容についての問い合わせはメールお送りください。
infoartistin@gmail.com(矢崎宛)

◇ワークショップ案内PDFこちらからダウンロードできます。
https://x.gd/9Ah3s

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PROFILE

矢崎順子 Junko Yazaki

針と糸でつくる楽しさを伝え、創作意欲を満たす場づくりをしたいと活動を行う。女子美術大学附属高校から慶應義塾大学環境情報学部へ。卒業後はギャラリーの企画を経て、ワークショップ企画、書籍の編集、執筆を手がける。2006年からartist  inという名前で、カフェで手芸を楽しむ「刺繍CAFE」を始める。「世界のかわいい刺繍」、「世界のかわいいレース」など手仕事を紹介する本のほか、「さくさく進む大きなマス目でクロスステッチ」など実用的な本の編集も多数。現在は、吉祥寺のアトリエを拠点に新しいワークショップの企画に取り組んでいる。

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