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世界各地の民藝布が勢ぞろい『世界の美しい染めと織り』(グラフィック社)

photo & text: Migrateur editor team

アジア、アフリカ、中南米の貴重な民藝テキスタイルを約450点掲載する本書は、“民藝の布”を扱う書籍の決定版。世界各地の民族によって織りなされる美しい布の数々に魅了されます。
著者は1970年代から海外の民藝品の輸入を始め、全国の民藝店や民藝館への卸しと小売りを行ってきた「巧藝舎」。民藝運動の先達者との交流もあり、彼らのコレクションの多くを手伝ってきました。横浜の山手町に店を構える巧藝舎は、民藝ファンなら誰もが行ってみたい憧れの場所ではないでしょうか。

カバー+帯。
目次。

本書の解説文は、両親、弟とともに世界各地から民藝品を集めてきた巧藝舎の小川能里枝さんによって書かれていて、各国、各地域に実際に足を運んだことが伝わってくるリアルな内容に圧倒されます。
民族の習慣、土地由来の素材、布の用途、織り方、柄の意味などについて詳細に記載されていることから資料性が極めて高く、民藝品へのただならぬ愛と知見が感じられます。

ページをめくると次々に多様な民藝布が現れるので、読む人の興味や好みによってさまざまな注目ポイントがありそうです。
「染め」の中にも、絞り染めやバティック、ブロックプリントなどの技法の違いがあり、さらに「織り」によって生まれるパターンは幾何学模様、動物柄など民族によってさまざま。それぞれの色彩感覚や、デザインの美意識などの違いも1冊の中で横断的に見ることができる希少な1冊です。

民藝布好きなら必携の本書。染め、織りをする人は次の創作のアイデアに、民藝好きは知識を深める参考書に、1度でいいので手にとって、ぜひ読んでみてください。

BOOK information

世界の美しい染めと織り

著者 巧藝舎
出版社 グラフィック社
価格 4,290円(税込)

アフリカ、中南米、アジアから、衣服や寝具、祭具や装飾、結納や葬儀など、それぞれ民族の人生の節目を彩ってきた布を、染織技法や文化的背景とともに450点紹介。作り手が消滅してしまったものも多く貴重な一冊。

販売サイト
グラフィック社公式サイト
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