【スウェーデン】ヤルヴソー刺繍
photo: Ayako Hachisu, text: Yoko Kaji
スウェーデン北東部・ヘルシングランド地方の小さな村に伝わる刺繍で、色あせたような淡い赤もしくは青の糸で刺す。同地方のデルスボー刺繍から発展し、1800年代ごろに始まったといわれている。
布の裏に糸がほとんど渡らない独特のステッチは、糸を大切にする工夫から生まれたもの。4本のストレートステッチで構成する「ヤルヴソーの房」と呼ばれる模様や、リング状の模様、ハートなどを組み合わせて描く大きな花モチーフが特徴。
出典:『ヨーロッパのかわいい刺繡』誠文堂新光社 刊