手芸好きなら知っておきたい“姿勢”のこと その1

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慢性的な身体の痛みやさまざまな不調が、まさか姿勢からきていたとは!
皆さんは、デスクワークや手芸をしている時の自分の姿勢を気にしたことはありますか?
首、肩、腰などの慢性的な痛みや原因不明の不調を抱えている方はいらっしゃいませんでしょうか?
数年前の私がまさにそうでした。当時、起床時の第一声が「痛たたたた」。立ち上がる時、洗顔さえも一苦労。常に首、肩、腰に痛みがあり偏頭痛も頻繁に起こる。
そんな毎日を過ごしてたある日、突然身体のふらつきやめまいに襲われまっすぐ歩くことすらできず、日常生活にも支障をきたすほどになってしまいました。
いくつもの病院を受診・検査をした結果、「自律神経失調症なので規則正しい生活をしてください」と告げられただけでした。その前から規則正しい生活をしていたため、何をどう改善すれば良いのか、根本的な原因がわからないまま、めまいはおさまらず、大好きな編み物をすることもできない日々が数カ月続きました。
姿勢をセルフチェックできるセーターができるまで
ある日、「姿勢のチェックをしてみませんか?」と言うチラシの文字が目に入り、無料体験講座に参加しました。
講座の中での姿勢や身体のお話を聞いていて、このめまいがなんとかなるのではないかと、わらにもすがる思いで姿勢専科 KCSセンター宇都宮中央さんで身体を診ていただくことにしました。
全身の姿勢の画像を撮っていただいた結果、身体の複数箇所に歪みがあることが判明し、本格的に姿勢調整をしていただくことにしました。
すると少しずつ慢性的な痛みが改善して行き、気がつくとめまいもなくなり、偏頭痛や酷い耳鳴りも緩和され、編み物の仕事もできるようになりました。慢性的な痛みや身体の不調は、長年かけて歪んでしまった姿勢からくるものだったことがわかりました。
身体を正常に保つためには、姿勢が大切だということがわかった時に、自分の姿勢をセルフチェックできる「姿(し)セーター」(「姿勢(しせい)」と「セーター」をかけています)を手編みで作ることを思いつきました。制作にあたっては、横のラインの位置をどこにするかなど、姿勢科学士の先生のアドバイスを頂きました。
そして完成した作品がこちらです。


セルフチェックの仕方
では、さっそくこの「姿セーター」を使って、自分の姿勢が正しいかどうかのチェックをしていきます。
①まず、全身が映る鏡の前に立ちます。
②鏡に映っている自分を見ながら、準備として鏡に縦と横のテープを貼ります。
この時のポイントは次の3つになります。
1. 両手を下ろした状態で縦のラインがまっすぐになっているか
2. 胸・腰の横のラインがまっすぐになっているか
3. 袖口のラインが左右同じ位置になっているか

③両手を肩の高さまで上げて、袖のラインが左右同じ位置になっているか確認します(下の写真参照)。

私自身は、時々、姿セーターを着て鏡の前に立ち、自分で自分の姿勢をチェックすることにしています。
もちろん前提として、姿セーターを着用しただけで姿勢が改善するわけではありません。セーターのラインに歪みがなかった場合でも、身体のどこにも歪みがないとは限りません
姿勢調整をされる側から、姿勢調整をする側へ
定期的な姿勢調整を続けていると、今までできなかったことができるようになりました。
姿勢調整のおかげで変わったこととして、次のようなことが挙げられます。
・編み物教室を始めるという夢が叶った
・早寝早起きになった
・慢性的な痛みがなくなった
・腰痛がおきなくなった
・低かった平熱や血圧が正常になった
・行動範囲が広くなり、行きたいところに行けるようになった
・身長が若干伸びた
そしてなんといっても最大の変化は、姿勢調整される側だった私が、家族の姿勢のチェックや調整をする側になったことです。一般社団法人 日本姿勢科学学会主催の技術セミナー(岡山県倉敷市)に参加し、安心安全な家庭内療法を習得することができたのです。
さらに、この習得をきっかけに、セミナー受講から試験に合格するまでの約1カ月間の体験を、FMラジオ(毎月第2月曜放送)「ミヤラジ」の「いい姿勢で私らしく生きる! 人生が楽しくなる姿勢と体の話」にゲストで出演するという初めての経験もさせていただきました。このラジオで「姿セーター」のことも紹介することができました。

編み物教室の受講者さんには、その後に取得した姿勢アドバイザーの資格を生かし、セミナーや講座で得た姿勢に関する知識をお伝えしています。
施術が必要な方には、姿勢専科 KCSセンター宇都宮中央の先生にお取次ぎし、その後痛みや不調が改善したと喜ばれています。
好きなことを楽しく長く続けるためには、身体と心が健康なことが大切です。手芸をされる方もされない方も、この記事を通してご自身の健康のこと、姿勢のことを考えるきっかけになれば幸いです。