【インド】ザリワーク
photo: Ayako Hachisu, text: Yoko Kaji
金糸やビーズ、スパンコールとともに、モールと呼ばれるコイル状の金属を縫いつけていく刺繍で、オートクチュールには欠かせない技法の1つ。
ゴールドワークやモール刺繍としても広く知られ、ワッペンを作るときにもこの手法が用いられる。モールのことをヒンドゥー語で「ザリ」といい、必要な長さにカットし、糸を通してビーズのように縫いつけていく。アジアではインドをはじめパキスタンやバングラデシュにこの技法が見られ、18世紀ごろにはヨーロッパに広まって、軍隊の紋章や司祭の法衣、王族の衣装などにあしらわれるようになった。
出典:『アジアのかわいい刺繡』誠文堂新光社 刊