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【インド】パンジャブ地方のフルカリ

photo: Ayako Hachisu, text: Yoko Kaji

インド北西部からパキスタン北東部にまたがるパンジャーブ地方の伝統工芸で、フルカリ(Phulkari)とは「花の刺繍」の意味。19世紀後半までこの地方では、女性は幼いころから祖母や母親から刺繍を習い、これが花嫁修業の1つだった。
カダルと呼ばれる生地に撚(よ)りをかけていない真綿糸で、織り糸を数えながら刺すのが特徴。デザインは幾何学模様のような直線で構成され、糸の方向を90度変えることで光の反射が変化し、光沢が増す。伝統柄に幾何学模様や花模様が多いのは、イスラム教の戒律で人や動物の描写が禁じられていたことも理由の1つ。

出典:『アジアのかわいい刺繡』誠文堂新光社 刊

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