歴史と伝統を継承し、進化を続ける「リトアニア」という国
国土の98%を農地と森林が占め湖が点在する
豊かな自然に囲まれた「森と湖の国」
リトアニアは、ヨーロッパの北東部に位置するバルト三国の最南の国です。西端はバルト海に面し、北にラトビア、南にポーランド、東にベラルーシが接しています。人口は282万人。面積は65,300㎢で、北海道の8割ほどの大きさです。
リトアニアは「森と水の国」といわれていて、国土の三分の一以上を森林が占め、国内には大小合わせて3000もの湖が点在している、自然豊かで穏やかな国として知られています。
リトアニアの都市
古い昔から、リトアニアの人々はヨーロッパ諸国の領土争いや、ソ連による占領など激動の時代を生き抜いてきました。
1989年8月23日には、バルト三国で知られるエストニア、ラトビア、そしてリトアニアのそれぞれの首都から首都を約200万人の市民が手を繋いで「人間の鎖」をつくり、約600kmの距離を結んでソ連に独立を訴えました。その後1991年にはソ連から、共和国として完全に独立し、非暴力による独立を果たした歴史があります。
長い歴史を経て自由を獲得した国民は、自国のアイデンティティを誇りに思い、独自の文化を大切に継承しています。
手芸や手仕事の奥深い魅力を共有する編集部の独自コラム。メルマガ限定でお届け。登録はこちらから。
首都のヴィリニュスの旧市街は、広さ約3.6㎢に及ぶ歴史地区。欧州でも最大規模の旧市街、「ヴィリニュス歴史地区」として1994年にユネスコの世界遺産に登録されました。そこはバロック様式からゴシック、ルネサンス様式まで、さまざまな建築物が残されているユニークな都市です。
また、リトアニア北部シャウレイ近郊には、無数の十字架が立ち並ぶ「十字架の丘」(無形文化遺産2001年登録)があったり、最西端のネリンガには100kmにわたるクルシュ砂丘(ユネスコ世界遺産)があるなど、郊外にも訪れたい場所がたくさんあります。
日々の生活の中に息づく「つくること」を大切に守る
リトアニアにはさまざまな手仕事が日常に残されていることでも知られています。
かご編みや、木彫りのカトラリー、ウールのミトンやリネン製品など、自然由来の手仕事の品々が、現在も人々の手によってつくられています。
ものづくりだけでなく、伝統的なサウナ「ピルティス」や、森や庭から摘んできたハーブでつくるハーブティー、土地に根付いたライ麦でつくられた黒パン、餃子のような形の伝統料理「キビナイ」などにみられる食文化も、豊かな時間と健康な心身を「自らつくる」リトアニアの人々の生活に繋がっています。
今回の特集「自然と共に。リトアニアの暮らしと手仕事」では、編集部の一員が現地で身をもって感じてきた、リトアニアの豊かな自然との暮らしをみなさまにお届けしていきます。
私たちが生活する日本にも、一歩街を離れてみると美しい自然がたくさんありますよね。私たちも、リトアニアの人たちのように、身の回りの自然と共に、何かを「つくって暮らす」生活を再発見してみるのもいいかもしれません。
機会がある人は、ぜひリトアニアにも足を運んでみてください。
読んでくれて…Aciu アチュ!(リトアニア語で、ありがとう!)
手芸や手仕事の奥深い魅力を共有する編集部の独自コラム。メルマガ限定でお届け。登録はこちらから。
INFORMATION
リトアニア政府観光局
INFORMATION
LOT ポーランド航空
日本からリトアニアへのアクセスは、LOT ポーランド航空の成田国際空港発、ポーランドのワルシャワ・ショパン空港経由、ヴィリニュス国際空港着の便が便利です。
https://www.lot.com/jp/en