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vol.8 ドイツの定番クリスマス菓子・シュトレンの簡単レシピ。

近年、クリスマスが近づくとパン屋などでよく見かけるようになったシュトレン。ドイツのクリスマスには欠かせないクリスマス菓子です。本場ドイツでは家庭でつくられることが多く、「焼き上げたものが割れていると次の年は不幸になる」というジンクスもあるそう。編集部は、日本の家庭でもシュトレンをつくってみようよ!と思い立ち、レシピを伺いに西荻窪のhappyDELI 宿町287 Cafeへ向かいました。
Special thanks: Akiko Kaji

教えてくれたのはこの方

Akiko Kaji 梶晶子さん

ポリ袋で作るパン、ポリパン考案者。天然酵母パン工房&ナチュラルフードスクール「happyDELI」主宰。東日本大震災後から支援活動も積極的に行う。2018年より一般社団法人ポリパンスマイル協会を設立。「食べる喜び、作る幸せ、つながる笑顔」をモットーに、笑顔の魔法ポリパンを通じて、孤立防止、地域のつながりづくり、防災時の食と心のケアなどに取り組む。著書に『ポリパン!ポリ袋でつくる、オーブンのいらない世界一かんたんなパン』(Gakken)、『ポリ袋でかんたん!甘酒&酒粕でつくる天然酵母パン』(河出書房新社)。

梶晶子さんに教わる、家で作るシュトレン

梶さんは、手軽にパン作りができる、ポリ袋で作るパン「ポリパン」の発案者です。今回のレシピでは、「ポリパン方式の場合」も記載していますのでお好きな方でお試しください!

梶さんのシュトレンの作り方は、この本のp.106-107「シュトーレン」のレシピをアレンジして考案していただきました。

ポリパン! ポリ袋でつくる、オーブンのいらない世界一かんたんなパン

著者 梶晶子    
出版社 Gakken
価格 1,320円 (税込)
発売日 2018/11/15
ページ数 112ページ
判型(サイズ) A5判
ISBN 978-4-05-800990

販売サイト
Gakken
Amazon
楽天ブックス
紀伊國屋書店
honto


材料

●中だね

強力粉……60g
牛乳……40g
卵(黄身と少しの卵白)……30g
きび砂糖(イーストのえさにする。)……本だねのきび砂糖から小さじ1/2強
イースト……小さじ1/2強

●本だね

無塩バター(冷蔵庫に入れておく)……60g
薄力粉……100g
アーモンドプードル……40g
きび砂糖……24g
自然塩……2g

●スパイスフルーツミックス

いちじくの洋酒漬け……60g
オレンジピール……40g
レーズンのラム酒漬け……60g ※この後レシピ記載
シナモン……小さじ1
ナツメグ……小さじ1/2
カルダモン……小さじ1/2

●仕上げ
無塩バター……50g
きび砂糖……適量
粉糖……適量


下準備(シュトレンを焼く1~2日前)

レーズンのラム酒漬け

■材料
レーズン……60g
ラム酒(ダーク)……大さじ1強

■作り方
1. レーズンをボウルに入れ、水(分量外)を全体にいきわたるようにかけてさっと洗う。水を切り、そのまま15~30分ほどおく。*ポリ袋をボウルにかぶせて作業すればそのまま保存できる。




2. ラム酒をまわしかけ、混ぜる。


3. 1~2日漬けておく。

いちじくの洋酒漬け

■材料
ドライいちじく……60g
好みの洋酒……大さじ1強

■作り方
レーズンのラム酒漬けと同様の工程でつくる。

スパイスミックスフルーツ

■材料
上の材料に記載。

■作り方
1. いちじくの洋酒漬け、レーズンのラム酒漬け、オレンジピールを合わせておく。


2.別の器でスパイスを混ぜておく。


3.①に②を入れ、よく混ぜる。


作り方

中だねをつくる

1. ボウルに卵と牛乳を入れ、ゴムベラでしっかり混ぜる。


2. 強力粉、イースト、きび砂糖を入れて混ぜる。多少だまになっていてもよい。



3. ラップをして40℃前後の温度で発酵させる。冬場はぬるま湯で湯煎してもよい。


これくらい発酵していればOK。

***

… ポリパン方式で中だねをつくる場合 …

① 卵と牛乳を容器で混ぜる。
② 粉類をポリ袋に入れる。
③ 袋に空気を入れ、粉類を軽く振り混ぜる。
④ ①を袋に入れる。
⑤ 再度袋に空気を入れ、袋を振って混ぜる。
⑥ 袋のまま約40℃のお湯に浮かべて発酵させる。

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本だねをつくる

1. 冷蔵庫から出してすぐのバターを1cm角に切り、大きめのボウルに入れる。薄力粉、アーモンドプードル、きび砂糖、自然塩を入れ、カードで切るように混ぜる。


2. バターに粉をつけながらほぐすイメージで混ぜ、粉チーズ状にする。この工程をしっかり行うことでサクサクの食感になる。

***

… ポリパン方式で本だねをつくる場合 …

① 袋に薄力粉、アーモンドプードル、きび砂糖、自然塩と角切りバターを入れる。
② 袋に空気を入れ、振り混ぜる。
③ バターをつぶしながら粉に混ぜこむ。
④ サラサラの粉チーズ状にする。

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生地を成形する

1. 発酵した中だねにスパイスミックスフルーツを入れ、全体にいきわたるようにゴムベラで混ぜる。



2. 本だねに ①を入れ、中だねに粉がいきわたるようにさらに混ぜる。



3. 生地がひとつにまとまってきたら手でこねて全体をひとつに丸めて、表面に出ているフルーツをつまんで取り、底側に移動させる。
※フルーツが表面に出たままだと、こげる原因になる。


***

…ポリパン方式でつくる場合…

① 発酵した中だねの袋にスパイスミックスフルーツを入れる。
② 袋のまま揉みこむ。
③ 中だねとスパイスミックスフルーツが混ざったところにバターを切り込んだ小麦粉(本だね)を入れる。
④ 袋に空気を入れて振り混ぜる。
⑤ まとまってきたら手でひとつに丸め、外に出ているフルーツをつまんで取り、底側に移動させる。

4. ③を綿棒で長方形(約25×15㎝)にのばす。この時、移動させたフルーツが下の面にくる。





5. 上下を返し(フルーツが多い面が上になる)上下の端が1:2(上が4~5㎝、下が8~10㎝くらい)になるように三つ折りにする。





6. 1:2で折った、割合の多い側からもう半分に折る。


7. ⑥で折った面の中央を綿棒で押してくぼませ、さらに反対も押してくぼませ、全体を山型にする。




8. 全体をラップでくるみ、乾燥しないよう、常温で30~40分くらい置く(二次発酵)。
※ここで発酵させすぎないのがポイント。形が変わったかな…くらいでOK。

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Step 5. 焼成する

1. オーブンを170度に予熱する。
2. 40~45分焼く。竹串を刺して生地がついてこなければOK。

ーーーーーー

Step 6. 仕上げ

1. 生地を焼いている間に、溶かしバターを準備する(耐熱容器に仕上げ用のバターを入れ、レンジで20秒加熱する。さらに様子を見ながら10秒ずつ加熱し液体になればOK)。

2. 焼き上がった生地に、刷毛で①をまんべんなく塗り、バターを全面に吸わせる。


底面にもしっかり塗る。

3. 温かいうちに全面にきび砂糖をまぶし付け、そのまま冷ます。




4. 茶こしで全面に粉糖をまぶし付ける。ラップでピッタリ包み、冷暗所で3~4日保存する。



ーーーーーー

食べごろ

完成から3~4日間後以降、目安は粉糖がまだらに溶け始めた時が食べごろ。
食べる前にさらに粉糖をかけてもよい。

粉糖がまだらになった目安。これぐらいが食べごろ。

ドイツではシュトレンを真ん中から切って食べていく。切った断面を合わせて保存すると乾燥を防げる。

コーヒーや紅茶とおやつタイムにぜひ。梶さんのレシピはスパイスがきいているので、お酒との相性も良いそうです。今年のクリスマスは手作りシュトレンを味わいましょう。

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