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「SUBARU」店主 溝口明子のラトビアの手仕事をめぐる旅 vol.25 手仕事に出会えるおすすめショップ⑦RIIJA(リイヤ)

バルト海に面した緑豊かな国、ラトビアに伝わる手仕事の数々。今も昔も変わらない、素朴でやさしい温もりのある伝統的な技、そしてそれらを残し伝えていくベテラン職人、伝統を受け継ぎ新たな形を築く若手作家の作品など。雑貨屋「SUBARU」の店主・溝口明子さんが出会った、ラトビアの手仕事の現在(いま)を現地の写真と共にお届けします。
Text,photo:Akiko Mizoguchi

「ハンドクラフト」と聞くと、手作りで温かみがあって・・・と連想しますが、ラトビアでは“ほっこり”だけではないお買い物も楽しめます。伝統工芸の技やセンスを今風にアップデートした品々は現代の生活の即戦力。そんな商品を揃えるショップを紹介します。

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RIIJA(リイヤ)

旧市街からほど近い位置にあるリイヤ。店内に入ると、シックな内装になじむクールなラトビアのアイテムにたちまち目を奪われます。ラトビアの手工芸品はだいたい把握していると自負している私でさえ、ここでしか見かけない商品が多くあります。

新市街地側にあるが、観光地からも徒歩ですぐにアクセスできる。

2012年にオープンしたリイヤは、伝統的なラトビアの職人技と現代の世界観から湧き上がるデザインを融合させた商品を並べるコンセプトショップです。スパイスになるようなデコレーションアイテムやアクセサリー、ウォッシュドリネンを使った寝具、タオル、衣料品から、オリジナルの食器、家具、照明器具まで、ほかでは見つからないデザインの多様なアイテムが並んでいます。

特にリイヤのオリジナルブランドは、高名な地元のデザイナーさんたちがラトビアらしい意匠とライフスタイルを、新しい着眼点から考案しています。そのデザインはシンプルで機能的、かつ独創的。それらを熟練の職人さんたちが具現化しています。もちろん素材も高品質なものだけが使用されています。

モノトーンを基調とした店内に映える商品たち。

スタイリッシュでありながら実際に活用している姿が浮かび、身近に感じることができるのは、自然とともに暮らすラトビアらしい感性を持つデザイナーさんが考えたものが、天然由来の材料を使って手仕事で生み出されているからかもしれません。

店名のRIIJAはラトビア語のRIJA(納屋)から来ており、ロゴマークにはラトビアの豊穣の神様を表すJumis(ユミス)が用いられています。洗練された納屋に納められた、とっておきの収穫物をぜひ探してみて下さい。

落ち着いたデザインの日用品が並ぶ。
アールヌーボーデザインのデコレーションも。
ハーブティーやワイン、コスメなども全てラトビア産。
圧巻のプズリも購入可能。

INFORMATION

RIIJA

Tērbatas iela 6/8, Rīga

HP: https://riija.lv/

>>手仕事に出会えるおすすめショップ⑧pienene(ピエネネ)

PROFILE

溝口明子 Akiko Mizoguchi

ラトビア雑貨専門店SUBARU店主、関西日本ラトビア協会常務理事、ラトビア伝統楽器クアクレ奏者
10年弱の公務員生活を経て、2009年に神戸市で開業。仕入れ先のラトビア共和国に魅せられて1年半現地で暮らし、ラトビア語や伝統文化、音楽を学ぶ。現在はラトビア雑貨専門店を営む一方で、ラトビアに関する講演、執筆、コーディネート、クアクレの演奏を行うなど活動は多岐に渡っている。
2017年に駐日ラトビア共和国大使より両国の関係促進への貢献に対する感謝状を拝受。ラトビア公式パンフレット最新版の文章を担当。著書に『持ち帰りたいラトビア』(誠文堂新光社)など。クアクレ奏者として2019年にラトビア大統領閣下の御前演奏を務め、オリンピック関連コンサートやラトビア日本友好100周年記念事業コンサートにも出演。神戸市須磨区にて実店舗を構えている。

http://www.subaru-zakka.com/

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