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矢崎順子の手芸アイデア・ノート 『三つ編みのアイデア』~Lesson2 三つ編みの紐を作る。

text: Junko Yazaki, photo: Takashi Sakamoto

今回は、三つ編みの編み方を説明します。
身近な糸や紐を使って、編み方の練習をしたり、三つ編みの紐を作ってみましょう。
初めて三つ編みをする方は、太めの糸を3色で始めてみると編む手順がよりわかりやすくなると思います。すでに三つ編みを編める方は、これまで編んだことのない身近な素材で編んでみましょう。

三つ編みの基本

三つ編みの編み方で、一番かんたんな三つ編みの紐づくりを紹介します。下記の動画をご覧ください。

三つ編みの始めと終わり

三つ編みの紐を作る時、編み始めと編み終わりにはいくつかの方法がありますが、ここでは一番簡単な「ひと結び」をします。

ひと結び
日常生活の中でも自然と行っているシンプルな結び方。1本のほか、複数の本数でも結ぶことができますが、本数が多くなると、紐の長さが必要になり、結び目が大きくなります。

三つ編みの両端に「ひと結び」をする。三つ編みの練習をする時は、3色の短めの糸(約25~30cm)を使うのがおすすめ。

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いろいろな素材で三つ編みしてみよう

三つ編みに使う素材は、毛糸や刺繍糸をはじめ、荷造り用の紐、たこ糸、リボン、ミシン糸などさまざま。この素材を使ったらどんな三つ編みができるだろう、と想像しながら、編むための素材を探してみましょう。わざわざ手芸店へ行かなくても、家にあるものや気軽に調達できるもので編んでみてください。

三つ編みは、実際に編んでみることで想像してなかった表情が見えてきたり、模様の出来栄えだけでなく、編みやすさや編みにくさもわかります。
三つ編みの紐が完成したら、じっくり見たり、触ってみたり。ぜひ三つ編みの作品作りのアイデアも考えてみてください。
手芸経験が豊富な方は、用意した糸や紐の長さと編み上がった三つ編みの長さの記録を取っておくと、作品作りの際に役立ちます。

左から、1:布、2:サテンリボン、3:たこ糸、4:25番刺繍糸、5:毛糸、6:ミシン糸、7:梱包用ビニール紐、8:ワックスコード

1:布
布を細長くカットして、3本用意するという準備が少し面倒でした。また、1本が太いので、編み始めと編み終わりは、ひと結びをせずに糸を巻きつけてまとめています。三つ編みの編み目がどうしても不規則な形になるので、完成した際の好みが分かれるかもしれません。しっかりとした太い紐ができるので、バッグの持ち手やベルトといった作品作りに活かせそうです。

2:サテンリボン
布と同じく、三つ編みの編み目が規則的になりません。今回は3本とも同じ色のみで編みましたが、すべて違う色で編んだらおもしろい表情になるかもしれません。

3:たこ糸
これまでたこ糸を編んだことはありませんでしたが、ざっくりとした糸の質感と素朴な色合いが三つ編みにぴったりで、アクセサリーにも活かせそうな素材です。100円ショップなど、どこでも入手しやすいところも魅力です。

4:25番刺繍糸
刺繍糸の特徴である光沢が引き出されて、1色のみでも、糸の光沢がきれいな三つ編みの模様ができます。アクセサリー作りに活かせそうな質感。また、刺繍糸の1本がそれほど細くないので、とても編みやすいです。

5:毛糸
毛糸の種類にもよりますが、並太の毛糸で三つ編みをしてみたら、とにかく編みやすかったです。今回の中では一番の編みやすさ。少ない本数でもボリュームある三つ編みができるので、長い三つ編みを作ったとしても、スピーディに編めます。子供が初めて三つ編みをする時には、まっすぐなタイプの毛糸を6〜9本くらい使うとより編みやすいと思いました。

6:ミシン糸
糸がかなり細いので、最初に糸を準備するのが大変かもしれません。糸束がすべってまとめにくいので、一つの束を細くするなど編むときは工夫が必要です。

7:梱包用ビニール紐
テープを3本とり三つ編みをすると、しっかりとした太めの紐が編み上がります。ただ、太すぎると光沢が出てチープに見えてしまうことも。梱包用ビニール紐は裂いて使えるので、裂いて細くしたものを編むこともできそうです。

8:ワックスコード
一般的には、マクラメの手法を使って、さまざまな模様を活かしたブレスレットやアクセサリーを作る用途で使われることが多い素材です。初心者にはハードルが高い素材だと思っていましたが、実際に編んでみると、三つ編みというシンプルな編み方でも十分にきれいな模様ができていました。強度や質感もあり、このままアクセサリーに活かせそうという発見がありました。

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PROFILE

矢崎順子 Junko Yazaki

針と糸で作る楽しさを伝え、創作意欲を満たす場づくりをしたいと活動を行う。女子美術大学附属高校から慶應義塾大学環境情報学部へ。卒業後はギャラリーの企画を経て、ワークショップ企画、書籍の編集、執筆を手がける。2006年からartist  inという名前で、カフェで手芸を楽しむ「刺繍CAFE」を始める。「世界のかわいい刺繍」、「世界のかわいいレース」など手仕事を紹介する本のほか、「さくさく進む大きなマス目でクロスステッチ」など実用的な本の編集も多数。現在は、吉祥寺のアトリエを拠点に新しいワークショップの企画に取り組んでいる。

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