【インド】ミラーワーク
photo: Ayako Hachisu, text: Yoko Kaji
小さな鏡のまわりを糸でかがって、布にとめつける手法。
ぺルシアを起源とし、イランからパキスタン、アフガニスタン、インド、インドネシアへと伝わったとされ、このルートは”鏡の道”と呼ばれている。
鏡は水と太陽の象徴であり、砂漠に暮らす民族の間では、悪を反射し、呼吸するものと考えられていたため、魔除けとして衣服などに好んでつけられるようになった。
インド北部にはラバリ族やアヒール族、メグワル族、バンジャラ族など、刺繍を得意とするさまざまな民族が暮らしているが、その多くがミラーワークを取り入れ、それぞれに特徴のあるデザインを生み出した。
出典:『アジアのかわいい刺繡』誠文堂新光社 刊